日本の梨(なし)とは異なり、柔らかくさせてから食べるのが洋梨(洋なし)。
その代表がラ・フランスです。
洋梨の特徴、栄養成分、カロリー、旬(美味しい時期)、産地、美味しい洋梨の選び方・見分け方について順に紹介します。
特徴
- 学名:Pyrus communnis
- 分類:バラ科ナシ属
- 原産地:ヨーロッパ
- 別名:西洋梨(西洋なし)
- 英語:pear
- フランス語:poire
- ドイツ語:Brine
日本の梨(なし)とは違い、甘くとろけるような味わいの果肉を持つのが洋梨(洋なし)。
別名、西洋梨(西洋なし)とも呼ばれていて、その代表となるのがラ・フランスです。
梨(なし)がヨーロッパに移動して分化されたのが洋梨(洋なし)。
古くは古代ギリシャ時代から栽培していました。
日本には明治時代に導入されましたが、日本の気候が適していなかったので、大正時代から山形県などのごく一部の地方にのみ定着しています。
本格的に食べられるようになったのは昭和時代後期から。
1970年〜1980年までは加工用として生産されていましたが、生で食べるようになったのはごく最近になります。
国内生産量は梨(なし)が圧倒的ですが、ラ・フランスを中心に東北地方、信越地方などの寒冷地域でのみ栽培されています。
ラ・フランス以外に、マルゲリットマリア、スタークリムソン、ゼネラルレクラーク、バートレット、日面紅(ひめんこ)、オーロラなどもあります。
栄養成分
栄養成分名称 | 100gあたりの栄養成分含有量 |
---|---|
水分 | 84.9g |
タンパク質 | 0.3g |
炭水化物 | 14.4g |
灰分 | 0.3g |
カリウム | 140mg |
リン | 13mg |
鉄 | 0.1mg |
亜鉛 | 0.1mg |
銅 | 0.12mg |
マンガン | 0.04mg |
ビタミンB1 | 0.02mg |
ビタミンB6 | 0.02mg |
ビタミンC | 3mg |
食物繊維 | 1.9g |
梨(なし)と同じように、水分と食物繊維が豊富なので、便秘解消に効果があります。
食物繊維だけ見ると洋梨(洋なし)の方が多いです。
カリウムも同様に含まれているので、高血圧予防や筋肉の動きをよくするのに効果があります。
ビタミン類はそれほど多くはありませんが、ソルビトール(のどの消炎に効果がある)、アスパラギン酸(疲労回復の効果がある)、プロテアーゼ(消化を助ける)などが含まれています。
その他、ポリフェノール類も含んでいるので、ガン予防にも効果が期待できます。
カロリー
- 54kcal(100gあたり)
カロリーは梨(なし)よりも少し高めです。
旬:美味しい時期
10月から12月が美味しく食べられます。
出荷がピークになるのは10月〜11月。
産地
- 山形県
- 長野県
- 青森県
山形、長野、青森でラ・フランスを中心とした洋梨(洋なし)が生産されています。
美味しい洋梨(洋なし)の選び方・見分け方
- 皮に傷がなく、ツヤがあるものを選ぶ
- 見た目の綺麗さなど、外見の状態は味とは関係が無い
- 軸が乾いていて、茶色くなると食べごろ
- 軸の周りを軽く押してみて、柔らかさがあれば食べごろ
- 色が全体的に青い色から茶色に変わると食べごろ
梨(なし)とは違い、洋梨(洋なし)は外見よりも食べごろを見極めるのが重要な果物です。
購入後、追熟させると皮が柔らかくなります。腐る直前に食べるのが最高の味わい。
皮が青い色の時に購入し常温で置いておきましょう。
茶色に近づくと下部が柔らかくなり、香りが強まると食べごろのサインになります。
冷蔵庫ではなく、常温でラ・フランスが柔らかくなるのを待ちましょう。