やわらかい酸味と上品な甘みが楽しめるのがいちじく。
桝井ドーフィンという品種が、夏から秋にかけて流通します。
いちじくの特徴、栄養成分、カロリー、旬(美味しい時期)、産地、美味しいいちじくの選び方・見分け方について順に紹介します。
特徴
- 学名:Ficus carica
- 分類:クワ科イチジク属
- 原産地:アラビア半島
- 漢字:無花果
- 別名:蓬莱柿(ほうらいし)、唐柿(とうがき)
- 英語:fig
- フランス語:figue
- ドイツ語:Feige
アラビア半島が原産国のいちじくは聖書にも度々登場するほど、古くからある栽培果樹です。
世界で最も古い果物の一つと言えるでしょう。
※アダムとイブが身につけていた葉はいちじくの葉。
春から初夏にかけて実の中に白い花が咲き、そのまま肥大化します。肥大しすぎて外側からは花が見えないため漢字を「無花果」と書くようになりました。
半分に切ったときに真っ赤なツブツブが花です。
熱帯地方を中心に約800種あり、実の結び方でいくつかの種類にわけられます。
日本には江戸時代に導入されましたが、広まったのは明治時代末期からと言われています。
日本のいちじくは雄花がなく、雌花だけで実ができるタイプ。
日本の風土に合わず定着しないのもがほとんど。現在は「桝井ドーフィン」という品種が主流です。
栄養成分
栄養成分名称 | 100gあたりの栄養成分含有量 |
---|---|
水分 | 84.6g |
タンパク質 | 0.6g |
炭水化物 | 14.3g |
灰分 | 0.4g |
カリウム | 170mg |
カルシウム | 26mg |
マグネシウム | 14mg |
鉄 | 0.3mg |
亜鉛 | 0.2mg |
銅 | 0.06mg |
ビタミンB1 | 0.03mg |
ビタミンB2 | 0.03mg |
ビタミンB6 | 0.07mg |
食物繊維 | 1.9g |
ペクチンなどの水溶性食物繊維が豊富なので、大腸の働きを動かすことから整腸作用や美容効果が期待できます。
カリウムも多くコレステロールやナトリウムなども大概に出す働きがあることから、高脂血症、糖尿病、高血圧症などの生活習慣病の予防に効果的です。
赤い果実の色は抗酸化物質であるポリフェノールの一種「アントシアニン」で、ガン抑制効果や目の健康に良いとされています。
フィシンというタンパク質分解酵素を含んでいるので、食後のフルーツとして最適です。
カロリー
- 54kcal(100gあたり)
旬:美味しい時期
春に実をつけ秋に熟す「秋果」と、晩秋から幼果をつけ翌夏に熟す「夏果」の2種類あります。
日本では前者の「秋果」が主流です。
夏の8月から秋の11月にかけてが旬。
産地
- 愛知県
- 和歌山県
- 静岡県
美味しいいちじくの選び方・見分け方
- 大きめで全体に赤が鮮やかなものを選ぶ
- ふっくらとして形の良いものを選ぶ
- 香りが強いもの
- 皮に傷が無く、ハリがあるもの
- さわると弾力があり、みずみずしいもの
- おしりが割れそうなものは、よく熟している
大きくて弾力があり、みずみずしいものを選びましょう。
全体に色が赤くなったものや、おしりが割れそうなのは熟しているサイン。
ただし割れているものは避けましょう。
購入後は日持ちをしないのですぐに食べるようにしましょう。