季節が秋になるとスーパーに一斉に登場するのが柿(かき)。ビタミンCが豊富な果物です。
柿の特徴、栄養成分、カロリー、旬(美味しい時期)、産地、美味しい柿の選び方・見分け方について順に紹介します。
特徴
- 学名:Diospyros kaki
- 分類:カキノキ科カキノキ属
- 原産地:日本、中国
- 英語:persimmon
- フランス語:kaki
- ドイツ語:kakipflaume
奈良時代から栽培されている日本ではお馴染みの果物です。
中国から奈良時代に渡来したとも言われていて、柿本人麻呂などのように「古事記」や「日本書紀」で地名や人名として使われており、この時期に急速に広まったと見られています。
平安時代になると、柿の果実を干し、保存食として干し柿が食べられていました。
現在では日本名の「kaki」の名前でヨーロッパでも親しまれています。
柿には大きく2種類あります。特に手をかけずに食べられる甘柿と、渋抜きをしないと食べることができない渋柿があります。
栄養成分
栄養成分名称 | 100gあたりの栄養成分含有量 |
---|---|
水分 | 82.2g |
たんぱく質 | 0.5g |
炭水化物 | 16.9g |
カリウム | 200mg |
カルシウム | 9mg |
リン | 16mg |
マンガン | 0.60mg |
ビタミンA(βカロテン) | 300μg |
ビタミンB1 | 0.02mg |
ビタミンB2 | 0.02mg |
ナイアシン | 0.3mg |
ビタミンB6 | 0.05mg |
ビタミンC | 55mg |
食物繊維 | 2.8g |
柿に含まれているビタミンCは、みかんなどの柑橘類の約2倍。
ピーマンとほぼ同量のビタミンCが含まれています。
中玉の柿を一つ食べるだけで、1日に必要なビタミンCを摂取できます。
カロテンとの相乗効果で、肌荒れ防止や風邪予防に最適。またミネラル、食物繊維も豊富です。
渋み成分のタンニンにはアルコールを分解する働きがあることから、利尿作用のあるカリウムと共に、二日酔いにも効果があります。
タンニンは血圧の上昇を抑える作用もありますが、鉄分の吸収を妨げてしまうので、貧血気味の方は食べすぎないようにして下さい。
カロテンの一種であるクリプトチサンチンとリコピンに抗がん作用があると言われています。
総合すると、柿は生活習慣病の予防に欠かせない栄養成分を持っていることがわかります。
干し柿にはカロテン、食物繊維が豊富、すぐれた保存食であり、健康食品です。
カロリー
- 63kcal(100gあたり)
旬:美味しい時期
ほとんどの柿が秋に出回るので、秋の風物詩と言えるでしょう。
早いものは9月から、旬のピークは11月頃。
ただ、最近は冷蔵技術の発達により、秋以外でも買えるようになりました。
産地
- 和歌山県
- 奈良県
- 福岡県
全国で食べられますが、一般的な柿は関西が多いです。
美味しい柿(かき)の選び方・見分け方
- ヘタの形がきれいな緑色で、果実に張り付いているものを選ぶ
- 果皮の表面がハリとツヤがあるもの
- 色が均一で、赤みがあり、大きくて重みがあるものを選ぶ
- 赤が濃いものが甘い
柿独特の赤み(オレンジ色)が、ヘタの下付近まで回っているもの、ヘタと実の間に隙間がなく、実に張り付いているものを選びましょう。
赤みが濃いほど甘いです。手に持ってみて重いものが良いでしょう。
皮にツヤとハリがあり、中玉以上の大きさの方が、味が安定しています。