子供たちに不人気野菜と言えばピーマンですが、ビタミンCがなど栄養価が高いので、最近では品種改良され食べやすくなってきています。
ピーマンの特徴、栄養成分、カロリー、旬(美味しい時期)、産地、美味しいピーマンの選び方・見分け方について順に紹介を紹介します。
特徴
- 学名:Capsicum annuum L.
- 分類:ナス科トウガラシ属
- 原産地:熱帯アメリカ、中南米
- 和名:ピーマン
- 英語:bell pepper
- フランス語:pivron, piment
ピーマンはパプリカやししとうがらし(ししとう)と同じ唐辛子(とうがらし)の仲間です。
中南米原産の唐辛子がコロンブスによりヨーロッパに伝わり、辛みのない唐辛子を改良して誕生しました。
日本で栽培がはじまったのは明治時代から。一般に家庭で食べられるようになったのは第2次世界大戦後からになります。
一般的に未熟果をピーマン、完熟果を赤ピーマンと呼んでいます。
ピーマンは緑色の未成熟のものだと独特の青臭い風味があり、またクェルシトリンと成分による苦みが強いのが特徴です。
因みにピーマンは和製英語。その名前の由来はフランス語で「piment」が変化したものとする説が有力です。
因みにハンガリー語で「唐辛子」のことを「パプリカ(=paprika)」と言います。
栄養成分
栄養成分名称 | 100gあたりの栄養成分含有量 |
カリウム | 190mg |
マグネシウム | 11mg |
リン | 22mg |
ビタミンA(β-カロテン) | 400μg |
ビタミンK | 20μg |
ビタミンB1 | 0.03mg |
ビタミンB2 | 0.03mg(赤ピーマン0.14mg) |
ビタミンB6 | 0.19mg |
ビタミンC | 76mg(赤ピーマン170mg、黄ピーマン150mg) |
ナイアシン | 0.6mg |
葉酸 | 26μg |
食物繊維 | 2.3g |
栄養価は非常に高く、ビタミンCの含有量はトマトの約4倍もあります。免疫力を高めるカロテン、ビタミンE、カリウムなども多く含まれています。
近年におい成分であるピラジンという成分が注目を集めています。これは血をサラサラする効果があるので、心筋梗塞などの血管系の病気を予防する効果が期待できます。
1960年代頃のピーマンと比べるとビタミンCは約70%ぐらいに、またビタミンB群は半減していています。これは品種改良の影響が関係しています。
苦みが苦手な方は加熱するようにしましょう。
因みに多くのビタミンCを含んでいますが、熟して赤や黄色になったカラーピーマンの方がその含有量は増えます。
- 赤ピーマンのビタミンB2含有量は野菜の中で10位
- 赤ピーマンのビタミンC含有量は野菜の中で1位
- 黄ピーマンのビタミンC含有量は野菜の中で2位
- 緑ピーマンのビタミンC含有量は野菜の中で6位
カロリー
- 22kcal(100gあたり)
旬:美味しい時期
基本的に夏から秋にかけて旬を迎えますが、ハウス栽培の技術が発達したことで、1年中美味しいピーマンを食べられます。
産地
冬春ピーマンは宮崎県と茨城県、高知県で約80%を生産しています。
美味しいピーマンの選び方・見分け方
- 鮮やかな緑色で、皮にピンとした張りとツヤがあるものを選ぶ
- 肉厚でやわらかく弾力があるものを選ぶ
- 斑点や傷があるものは避けましょう
- ヘタを上から見て、ピンとしていて新鮮で変色していないものを選ぶ
- ふかふかせず、つややかで締まっているものを選ぶ
- へこみや変形していても味には関係ない
ピーマンは鮮度と美味しさが直結しています。収穫から店頭に並ぶまでの時間を考えて、国産で近くの県で採れたものを選びましょう。
できれば朝どりがおすすめです。
色鮮やかで輝くような光沢があり、肉厚で弾力のあるものがおすすめです。この弾力は時間とともになくなり固くなってしまいます。
また、表面がつややかでみずみずしいものを選びましょう。
次にヘタを確認。上からピーマンを見て、切り口付近が変色していないも白くてみずみずしいものを選びましょう。黒くなっているものはやめておきましょう。
鮮度が落ちると切り口から蒸発して、フカフカと軽くなるからです。そうなると苦味が出たり、中の種が腐り始めるので注意しましょう。
変な形や凹みがあっても特に味には問題ありません。傷や斑点がなければOKです。
ピーマンは熟する前に枝から切り取るのが普通ですが、たまに枝で熟してから採ることもあります
その場合は赤色に変色しかけます。袋入りでこのようなやや赤みがかったピーマンが入っていることがあります。このようなピーマンは苦味が減り、甘みが増してきています。栄養価もアップしているのでぜひ一緒に食べて見てください。