山芋(やまいも)

山芋 いも類

山芋(やまいも)は長芋、ヤマトイモ、自然薯などが含まれます。名称は地域によって様々です。

栄養成分をバランスよく含んでおり、中国では滋養強壮に効く漢方薬としても使われています。

山芋の特徴、栄養成分、カロリー、旬(美味しい時期)、産地、美味しい山芋の選び方・見分け方について順に紹介します。

 

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特徴

山芋

  • 学名:Dioscorea japonica
  • 分類:ヤマノイモ科ヤマノイモ属
  • 原産地:熱帯亜熱帯地方、中国、日本
  • 和名:ヤマノイモ
  • 別名:ヤマイモ
  • 英名:Japanese yam, Glutinous yam

種類は、日本の山に古代から自生している自然薯(じねんじょ)、こんぼうのような長芋、扁平で扇川のいちょういも、こぶしようにつくねいも(大和いも)などがあります。

日本には昔からあるため、名称や地域によって名前が異なり、種類も多くあります。

古くは自生ものを採取して食用にしていた地域もあり、歴史に関しては謎が多い野菜です。日本では縄文時代から食べられていたと言われています。

強い粘り気があり、精がつくことから「山うなぎ」とも言われています。昔から病人の薬用食・強精食として「山薬」とも言われていました。

 

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栄養成分

山芋

でんぷん
ビタミンB1 0.10mg
ビタミンB2 0.02mg
ビタミンC 6mg
カリウム 430mg
食物繊維 1.0g
たんぱく質 2.2g

おもな成分はでんぷんはですが、でんぷん分解酵素のジアスターゼ(アミラーゼ)が豊富に含まれているので、消化を助けるために生でも食べられます。

アミラーゼは高温の熱に弱いので、消化促進を期待するなら、生食がおすすめです。

ビタミンB1、ビタミンC、カリウムなどのミネラル類、食物繊維がバランスよく含まれている健康野菜です。

中国では漢方薬として利用されています。消化促進、滋養強壮、老化防止、肌荒れ予防、疲労回復、便秘改善などの効果があると言われています。

 

「山芋のぬめり成分をムチン」と表記していましたが、野菜や根菜など植物のネバネバ成分はムチンとは呼ばないことから、訂正させていただきました。

正しくは動物の粘液のみをムチンと言います。誤った用法が長年蔓延してきており野菜図鑑などで今でも表記されているのでご注意下さい。

参考資料:ムチン奇譚:我が国における誤った名称の起源(丑田公規:PDF)

 

カロリー

自然薯(じねんしょ)と長芋ではカロリーが大きくことなります。

自然薯(じねんしょ) 121kcal(100gあたり)
長芋 65kcal(100gあたり)

 

旬:美味しい時期

  • 10月~3月

保存性(低温貯蔵)が高いので周年出回っていますが、収穫は晩秋から冬にかけてになります。

冬場は水分が抜けるので粘り気が強くなり、灰汁が抜けて糖質も増すので、甘く濃い味が楽しめます。

 

産地

  • 青森県
  • 北海道
  • 茨城県
  • 千葉県
  • 群馬県

青森県と北海道が二大生産地で、シェアは8割になります。

 

美味しい山芋の選び方・見分け方

山芋を半分に切った様子

  • 自然な肌色で均一、デコボコが少ないものを選ぶ
  • ふっくらとした太くまっすぐに伸びているものを選ぶ
  • ヒゲ根が少ないものが良品
  • カットしたものは切り口が変色しておらず、白くみずみずしいものが新鮮

皮の表面に比較的デコボコが少なく、すべすべしてなめらかなもの、皮が自然な肌色で、張りとツヤがあるを選びましょう。

表面が不自然に白い山芋があれば、それは漂白の可能性が高いので避けてください。

泥やおがくずが付いたものの方が日持ちします。重みがしっかりとあり太っているものがおすすめ。下にいくほど栄養分が多く美味しいです。

 

カットされている場合は、切り口の断面が白く、みずみずしいものを選びます。

真空パックされたものは、鮮度が落ちると空気が入り、袋が膨らむので注意してください。