日本でも栽培の歴史が長いなす(なすび)は、各地で年中栽培されています。
なすびの特徴、栄養成分、カロリー、旬(美味しい時期)、産地、美味しいなす(なすび)の選び方・見分け方について順に紹介します。
特徴
- 学名:Solanum melongena
- 分類:ナス科ナス属
- 原産地:インド東部
- 英語:eggplant
- フランス語:aubergine
- ドイツ語:Aubergine
原産地はインド東部で、日本には8世紀ごろ奈良時代に中国経由で渡来しています。
約1200年もの長き栽培の歴史があり、今では日本どこでも栽培されています。地域によっては品種改良されています。
なすは1年中栽培されていますが、暑さに強く、寒さに弱い野菜。晩秋から春にかけてはハウス栽培が中心です。
なすそのものは強い個性のない野菜になります。どんな調理法にモアイ、料理のレパートリーも多いのが特徴です。
栄養成分
- ビタミンC:4mg
- ビタミンB1:0.05mg
- カリウム:220mg
- 葉酸:32μg
- 鉄分:0.3mg
- マグネシウム:17mg
- 食物繊維:2.2g
成分は水分が90%以上で、ビタミン類やミネラル類などの栄養成分はあまり含まれていませんが、食物繊維やカリウムを多く含んでいます。
副腎皮質や肝臓などに存在する機能性成分のコリンもあり、肝臓の働きをよくする効果があります。
なす紺と呼ばれている紫紺色の皮には、ナスニンというアントシアニン系の色素が含まれています。
アントシアニンとはブルーベリーと同様ポリフェノールの一種で、芽の疲労や視力の回復、活性酸素の働きを抑制し、血管を綺麗にし、動脈硬化や高血圧を予防する効果があると言われています。
皮の部分にアントシアニンは含まれているため、できるだけ皮をむかない料理にしましょう。
※白なすや青なすにはアントシアニンは含まれていません。
カロリー
- 22kcal(100gあたり)
旬:美味しい時期
アントシアニンは波長の紫外線によって形成されるので、紫外線をたっぷり当てて栽培させる必要があります。
関東では7月~9月、西日本では4月~6月と地域によって旬が異なります。出荷のピークは6月~8月ですが、1年中出回っています。
- 冬春なす:11月~6月
- 夏秋なす:7月~9月
産地
西日本では冬から春にかけて、関東では夏から秋にかけてよくとれます。
美味しいなす(なすび)の選び方・見分け方
- 紫紺色が均一で皮の色が濃く、張りとツヤがあるものを選ぶ
- 傷や変色のないものを選ぶ
- 手で持って弾力があるものを選ぶ
- 上の切り口の部分がみずみずしく、ヘタが黒くしっかりとし、トゲがするどいものが新鮮
- ヘタの筋がくっきり出ているものは熟している
- ヘタの大きさに比べて実が小さいものは未熟なので避ける
- 半分に切った時に種の色で鮮度がわかる。種が変色しているものは古い
皮の部分は、紫色が均一であり、ツヤがあるものを選びましょう。しわや変色があるものは避けてください。
手で握ってみて、しっかりとした張りがあり、跳ね返るような弾力があるものを選びましょう。
新鮮ななすには、皮と色ツヤと弾力があり、はちきれそうな手ごたえと重みがあります。水分の多い野菜なので、大きさに見合う重みのあるものを選んでください。
ヘタの部分はトゲが鋭くとがるように張っていて、触ると痛いものほど新鮮です。また、切り口は白くてみずみずしく、乾いていないものを選びましょう。
購入後なすを半分に切ると、種の色で新鮮かがわかります。種が変色していると鮮度が落ちてきています。
また、古いなすだと実がフカフカしています。
米なす・丸なすの選び方・見分け方
米なすや丸なすの選び方も基本的に上と同じですが、見た目より軽いものは、中がスカスカになっている場合が多いので避けましょう。