主食になる野菜として世界中に有名なのがじゃがいもです。
ビタミンCがリンゴの5倍あることからフランスでは「大地のリンゴ」と呼ばれています。
じゃがいもの特徴、栄養成分、カロリー、旬(美味しい時期)、産地、美味しいじゃがいも(男爵イモ・メークイン)の選び方・見分け方について順に紹介します。
特徴
- 学名:Solanum tuberosum
- 分類:ナス科ナス属
- 原産地:南アメリカ
- 和名:ジャガタライモ、五升イモ、二度イモ
- 英語:potato
- フランス語:pomme de terre
- ドイツ語:Kartoffel
原産地は南部アンデス山脈のチチカカ湖周辺です。日本には江戸時代にオランダ船により長崎に伝えられました。
じゃがいもの由来は、初めて長崎に伝わった時に、その船の出航地がインドネシアのジャガタラ(今のジャカルタ)だったことから、次第にじゃがいもと呼ばれるようになりました。
蘭学者の高野長英は、天保4年(1833年)に発生した「天保の大飢饉」の窮乏を救うために、米麦の代わりに備荒作物となるじゃがいもと早生蕎麦の栽培を著書で奨励しました。
日本で本格的に栽培されたのは明治以降になります。北海道の開拓者とともにアメリカから多くの品種が輸入され、一気に日本中で食べられるようになり現在に至っています。
アイルランドではじゃがいもが主食とされています。
栄養成分
- デンプン
- ビタミンC:35mg
- ビタミンB1:0.09mg
- カリウム:410mg
- ナイアシン
- カリウム
- 鉄分:0.4mg
- 亜鉛:0.2mg
- 食物繊維:1.3g
じゃがいもの主成分はデンプンです。その他、免疫力を高め老化防止や病気を予防するビタミンCやビタミンB1も豊富。
でんぷん質とビタミンB1も含むので効率の良い代謝がきたいできます。
ビタミンCの含有量はリンゴの5倍。またデンプンに包まれているので、保存食や加熱時に壊れにくいのが特徴です。カリウムやナイアシンも豊富。
主食として食べられる野菜ということで世界中で栽培されています。フランスでは「大地のリンゴ」とも呼ばれています。
品種改良のおかげで、ビタミンCは昔のじゃがいもよりもかなり増えています。
カロリー
- 76kcal(100gあたり)
野菜の中ではカロリーは高めになっています。
旬:美味しい時期
- 5月(新じゃが)
- 6月(新じゃが)
- 7月(新じゃが・春植えもの)
- 8月(春植えもの)
- 9月(春植えもの)
- 10月(春植えもの)
- 11月(春植えもの)
- 12月(秋植えもの)
- 1月(秋植えもの)
- 2月(秋植えもの)
- 3月(秋植えもの)
新じゃがは九州では5~6月、北海道産は7月頃に出回ります。男爵イモとメークインともに9月~10月が旬です。
※新じゃがとは秋に植えて、春の獲るその年の最初に収穫されるじゃがいも(男爵イモ)のことを言います
産地
収穫期は春と秋で、春に収穫されるものは「新ジャガイモ」と呼ばれていますがほとんどの産地が九州です。
春植えの80%以上が北海道産。秋植えの40%以上が長崎県産、新じゃがの生産量NO.1です。
美味しいじゃがいもの選び方・見分け方
- 丸くふっくらしていて、皮が薄く表面がなめらかなものを選ぶ
- 芽が出ておらず、持った時に重量感があるものを選ぶ
- 表面の色が均一で、しわがなく張りがあるもの
- 傷ではなく、なめらかでしなびていないものを選ぶ
- 中玉ぐらいの大きさ、大きすぎないもの
- 固くしまっていて、ブヨブヨしていないもの
- 切って中を確認する場合、小さな穴があいていないものが良い
スーパーで流通している男爵いももメークインも選び方・見分け方は同じです。
皮が厚いものは生育しすぎているので、肉質も固くなります。生長が順調なら皮は薄く表面がなめらかでしわがなく、ふっくらした形になります。
サイズは中玉がおすすめ。大きすぎるじゃがいもは、水分が抜けて小さな穴があいている可能性があります。
皮の色は均一で鮮度のあるものを選びましょう。黒いしみや傷がないなめらかなものを選びます。凹凸が少なめの形のものが良品です。凸凹が多いものは生育不足なので避けましょう。
芽が出始めている或いはシミや緑色がかったものは避けましょう。じゃがいもは100日間の休眠期間を経て芽を出します。芽が出ているものは養分を奪い味が落ちます。
しかし直前のもの(季節的には3月頃)はデンプンの糖化作用が進め、甘さが一段と増します。
芽の状態を見ながら、その瞬間のおいしさを味わってみてください。