きゅうり(キュウリ)はほとんどが水分ですが、カリウムやカロテンも含んでいる野菜で、ハウス栽培もあり1年中流通しています。
きゅうりの特徴、栄養成分、カロリー、旬(美味しい時期)、産地、美味しいきゅうりの選び方・見分け方について順に紹介します。
特徴
- 学名:Cucumi sativus
- 分類:ウリ科キュウリ科
- 原産地:インド、ヒマラヤ山脈
- 英語:cucumber
- フランス語:concombre
- ドイツ語:Gurke
原産地はインドのヒマラヤ山脈で、栽培の歴史は3000年以上前になります。
日本には6世紀後半に中国から伝えられてました。当時は薬として利用されていました。
本格的に栽培されたのは江戸時代になってからですが、「ウリ類の中でも下品だと」人気がありませんでした。昭和初期になってから生産が盛んになり、今となっては食べるのが当たり前になった野菜の一つです。
きゅうりの語源は、完熟すると30cmほどの大きな黄色い瓜になる「黄瓜(きうり)」から来ています。普段食べているきゅうりは黄色く熟れる前の未熟果です。
昔は寒さに強い「黒いぼ種」と寒さに弱い「白いぼ種」がありましたが、品種改良やハウス栽培などにより現在は白いぼ種のきゅうりがほとんどになり、1年中栽培されています。
「白いぼ種」にある粉が農薬と間違われたりして、品種改良の結果、ほとんどが粉がでない「ブルームレスキュウリ」になりました。
きゅうり巻きのお寿司を「かっぱ巻き」と言いますが、これはきゅうりが河童の大好物とされていることが由来です。
栄養成分
- ビタミンC:14mg
- カリウム:200mg
- β-カロテン(ビタミンA):330μg
- マグネシウム:15mg
- カルシウム:26mg
- リン:35mg
- 葉酸:25μg
- 食物繊維:1.1g
成分の95%以上が水分であることから、「世界一栄養が少ない果実」としてギネス認定されたこともあります。
水分以外はビタミンCやカリウム、β-カロテンが含まれています。これは他のウリ科と同じです。
カリウムには利尿作用があるため腎臓の働きをたすけるので、血圧の安定やむくみやだるさの解消にもなります。
ビタミンCを壊すというアスコルビナーゼがきゅうりには入っていますが、酸がこの働きを抑えてくれるので、サラダや和え物には酢を使って味付けすると良いでしょう。
ぬかを使うとカリウムはなんと3倍になります。お腹に優しい乳酸菌がたっぷりになります。
カロリー
- 14kcal(100gあたり)
旬:美味しい時期
ほとんどがハウス栽培され、1年中で回っていますが、本来は生育環境が18~25度の夏の野菜です。
初夏から秋にかけて、少量ですが露地ものも出回ります。
一般に流通しているブルームレスキュウリは、日持ちはいいものの皮がかたく、ブルームキュウリは日持ちはしませんが皮が柔らかいのが特徴です。
産地
冬春きゅうりは主にハウス栽培されています。
美味しいきゅうりの選び方・見分け方
- イボがしっかりしているものを選ぶ
- 濃い緑色をしているものを選ぶ
- 切り口は黒ずんでいないものが良い
- 花落ちの部分の柔らかいものは避けよう
- 太さが均一のものを選ぶ
- 多少の曲がりは気にしなくてOK
まずはイボを見ます。痛いぐらいにイボがとがっているものが新鮮です。濃い緑色のものを選びましょう。
最近ではイボがない品種が出てきているので、イボが無いからと言って古いという訳ではありません。あくまで目安だけにして下さい。
きゅうりの先の切り口は黒ずんでいないものがおすすめ。下手を切ってこすることでアクが抜けます。
太さは均一のものを選びましょう。太さが均一であれば写真のように多少曲がっていても問題ありません。
きゅうりの成分はほとんど水分なので、時間が経つと蒸発し味も食感も変わってしまいます。もぎたてのみずみずしさが全てなので、新鮮なものを買い、新鮮なうちに食べましょう。