白菜(はくさい)

白菜(横から撮影) 淡色野菜

冬のお鍋、煮込み料理で大活躍するのが白菜(はくさい)。低カロリーで食物繊維が豊富な野菜です。

 

白菜の特徴、栄養成分、カロリー、旬、産地、品種・種類、美味しい白菜の選び方・見分け方について順に紹介します。

 

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特徴・データ

白菜(横から撮影)

  • 学名:Brassica campestris
  • 分類:アブラナ科アブラナ属
  • 原産地:中国
  • 英語:Chinese cabbage
  • フランス語:chou chinois

中国原産の白菜は、東アジアの代表的な野菜の一つです。日本には日清・日露戦争の時に中国から種を持ち帰ったことから栽培が始まりました。

中国では大根や豆腐とあわせて「養生三宝」と呼ばれ、風邪予防や免疫力アップに効果的な野菜です。

台湾の故宮博物館では「翠玉白菜」という白菜の彫刻が有名です。

 

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栄養成分

白菜を横に寝かせて撮影

栄養成分名称 100gあたりの栄養成分含有量
炭水化物 3.2g
ナトリウム 6mg
カリウム 220mg
カルシウム 43mg
マグネシウム 10mg
リン 33mg
鉄分 0.3mg
マンガン 0.11mg
ビタミンB1 0.03mg
ビタミンB2 0.03mg
ビタミンC 19mg
食物繊維 1.3g

白菜のほとんどは水分ですが、ビタミンCが多いことから、冬の風邪予防免疫力アップに効果があります。

特に芯葉の黄色い部分にビタミンCが多く含まれていて、そこは他の個所より甘みがあります。

その他、カリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛などのミネラルを多く含んでいます。

特にカリウムが豊富であることから、塩分を排出する働きがある利尿作用があります。高血圧予防に最適です。また、食物繊維も豊富なので、整腸作用もあります。

以上のことを総合すると、食欲のない時でも食べられる栄養補給に最適な、体にやさしい野菜と言えるでしょう。

 

カロリー

白菜を横に寝かせて下側から撮影

  • 14kcal(100gあたり)

低カロリーなので、ダイエットや美肌効果も期待できます。

 

旬:美味しい時期

冬野菜の代表です。一般的な白菜以外に、春白菜と夏白菜もあります。

  • 3月~5月(春白菜)
  • 6月~10月(夏白菜)

 

産地

どの白菜も茨城県や長野県が中心になっています。長野県は春・夏・冬とほぼオールシーズンで白菜を栽培しています。

関西では和歌山県も流通しています。

 

白菜の品種・種類

白菜4品種(普通の白菜、ミニ白菜、オレンジクイン、紫白菜)

白菜には150種類以上の栽培品種があります。よく出回っている円筒型は「はるさかり」や「無双」など。

一般的に白菜と言えば冬に出回る大きな白菜ですが、芯の黄色い「黄芯系」もあります。例えば以下のような品種もあります

  • ミニ白菜
  • オレンジクイン
  • 長崎白菜
  • 紫白菜
  • たけのこ白菜
  • 霜降り白菜

それぞれのはくさいについてまとめてみました。

 

ミニ白菜

ミニ白菜

重さが1kgぐらいの小型の白菜。一度に食べきれることから人気が高まっています。

葉はふんわりと巻いています。高さは20~25cmぐらい、重さは500~800g程度。

 

オレンジクイン

オレンジクイン

外葉は普通の白菜の色と変わりませんが、中の葉が鮮やかなオレンジ色をしています。栄養価が高いです。

オレンジクインはキャベツとの交配により誕生。黄菜と言えるほど、芯の色が強く出ています。

歯触りが良いので、色を活かしたサラダにも使われています。特に甘みが強いので、漬物にしたときに見た目が良いことから好まれています。

 

長崎白菜

白菜の変種で、内側に巻かずにやや外側に葉が反っているのが特徴。頭部がひらいているタイプです。

サイズは小型で、とても柔らかい歯ごたえ。

別名「唐人菜」とも言われ、長崎のお雑煮には欠かせない食材です。

 

紫白菜

紫白菜

葉は柔らかく、表面の産毛のようなものがない為、生でも食べられます。

大きさは一般的な白菜よりも少し小さめ。茹でたり煮たりすると、紫色の煮汁がでます。

 

たけのこ白菜

中国が原産で、直径は約15cmと細く、高さは50cmを越えることがあり、縦に細長いのが特徴です。

水分が少ないので、キムチなどに向いています。

 

霜降り白菜

霜降り白菜

通常の白菜よりも糖度が2~3度ほど高く、強い旨みと甘さが特徴です。

わざと霜に当たらせて、葉の中にたっぷり養分を蓄えるという特殊な栽培方法で、これまでにない味わいが生まれました。

鍋以外にも、フルーツに近い甘さがあるので、サラダなどの生食でも最適です。

出荷は10月~3月中旬。一度食べるとやめられない冬の定番となるでしょう。

キャベツよりも糖質が少なく、高血圧やダイエットに最適な食材と言われています。埼玉県や茨城県で栽培。

 

美味しい白菜の選び方・見分け方

白菜は一玉丸々売れている場合と、半分又は4分の1に切られた状態で売られている場合があります。

半分又は4分の1に切られた白菜は内側が見られます。それについても紹介しています。

外側の葉の場合

白菜(横から撮影)

  • 外側の葉がみずみずしく、緑色をしているものを選ぶ
  • 葉が縮れている物を選ぶ
  • 外側の葉がしっかりと巻かれているものを選ぶ
  • 手に持って重みがあるものを選ぶ

外側の葉が縮れていて、巻ついたもので、緑色が鮮やかでみずみずしいものを選びましょう。黄ばみがないかチェックしてください。

外側が白すぎるものは、しおれた部分を剥がしている可能性が高いので見送りましょう。

巻きがしっかりしているものは、白菜の頭の部分を押すと弾力があります。

手に持ってズシリと重みのあるものは鮮度が高いものになります。

 

内側の葉の場合

  • 内側の葉が隙間なく詰まっているものを選ぶ
  • フカフカしていないものを選ぶ
  • 切り口がみずみずしいものを選ぶ
  • 下の芯のあたりが盛り上がっているものは鮮度が落ちているので選ばない

半分や4分の1に切ってある白菜の場合は内側を見ることができます。

内側の葉はふわっとしていない、隙間なく詰まっているものを選びましょう。ふわっとしているものは水分が飛んでいて鮮度が落ち古くなっています。

芯の高さは3分の1以下で、切り口の断面が平らなものが良品です。

細かくたくさんの葉が隙間なくあるものを選んでください。

 

白菜の芯にある黒い斑点ついて

白菜の芯に付着している黒い斑点

白菜の中央にある白い芯の部分に黒い斑点があることがあります。この斑点は栄養過多による細胞があらわれているものになります。

特に食べるには問題ないので、気にせず食べてもOKです。

 

一番外側は捨てること

白菜、外側の1枚を捨てるよう注意付き

白菜は年中売られていますが、白菜は冬が旬の野菜です。

春から秋にかけて収穫される白菜は農薬を使わないと栽培できません。その時採れる白菜は一番外側の左右の葉に農薬が残りやすくなっています。

そのため、一番外側の葉だけは捨てるようにしましょう。それ以外の葉については1枚ずつ水で洗い流すようにしてください。