みつば(三つ葉)は日本で馴染みが深く、昔から野生していたこともあり、昔から山菜として食べられてきました。
みつばの特徴、栄養成分、カロリー、旬(美味しい時期)、産地、美味しいみつばの選び方・見分け方について順に紹介します。
特徴・データ
- 学名:Cryptotaenica japonica Hassk
- 分類:セリ科ミツバ属
- 原産地:日本、東アジア
- 英語:Japanese honeywort
- 別名:ミツバゼリ(三葉芹)
みつばは日本を含め、東アジアに多く自生しているセリ科の野菜です。1本の茎に3枚ずつ葉が付くことからみつば(三つ葉)という名前になりました。
根みつばは数少ない日本原産の野菜の一つで、古くから春を告げる山菜として使われてきました。
日本では野草としてあったことから、古くから食用とされてきましたが、本格的に栽培するようになったのは江戸時代からです。
野生のみつばは全国に分布しています。中でも香りが強く歯ごたえがある根みつばは最も野生種に近くなっています。
糸みつば(青みつば)、根みつば、切りみつばの3種類が出回っています。
栄養成分
- β-カロテン:3200μg
- ビタミンC:13mg
- 鉄分:0.9mg
- カリウム:500mg
- 葉酸:64μg
- リン:47mg
- マンガン:0.42mg
- 食物繊維:2.3g
みつばの葉にはβ-カロテン、ビタミンC、鉄分などが多く含まれています。ただし軟白栽培(※)される切りみつばはβ-カロテンや鉄分は少なくなっています。
カリウムなどのミネラル類やビタミンB群も含まれ、特に糸三つ葉はβ-カロテンが豊富。ビタミン類はほうれん草並みにあります。
香り豊かな成分には、食欲を高め胃もたれを防ぐ作用や、神経の興奮を鎮めストレスを緩和させる働きがあります。不眠症にも効果があります。
他の野菜よりも茹で時間や水にさらす時間が短いので、ビタミン類の流出が比較的少なくて済みます。
※軟白栽培:茎葉を白く柔らかく育てること。軟化栽培とも言います。アスパラガスなど。
カロリー
- 13kcal(100gあたり)
旬:美味しい時期
- 1月(糸三つ葉・切り三つ葉)
- 2月(糸三つ葉・切り三つ葉)
- 3月(糸三つ葉・根三つ葉)
- 4月(糸三つ葉・根三つ葉)
- 5月(糸三つ葉)
- 6月(糸三つ葉)
- 7月(糸三つ葉)
- 8月(糸三つ葉)
- 9月(糸三つ葉)
- 10月(糸三つ葉)
- 11月(糸三つ葉)
- 12月(糸三つ葉・切り三つ葉)
根三つ葉の旬は3月~4月。ほとんどはこの時期に出回り、春の訪れを感じさせてくれます。
切り三つ葉は通年出回っていますが、旬は12月~2月。糸三つ葉は通年安定的に出回っています。
産地
- 千葉県
- 茨城県
- 愛知県
根みつば・切りみつば関東で、糸みつばは関西を中心に流通しています。
美味しいなみつばの選び方・見分け方
- 香りを楽しむ野菜なので、全体的に香りが強いものが良い
- 葉が濃い緑色をしていて鮮やかなもの、変色の無いものをを選ぶ
- 葉先までイキイキした香りが強いものを選ぶ
- 茎がみずみずしいもの、できるだけ細いものが良品
- 茎の緑色から白色になる境目がくっきりしているもの
- 切ってある場合は、切り口の断面が新鮮なものを選ぶ
まずは全体のみずみずしさと張りを見ることで、鮮度を確認します。葉は緑色が良品ですが、濃すぎると育ち過ぎの場合もあるので注意しましょう。
また、茎が細くて白いものは良品です。生育環境が良かった証拠。茎が太いものは食感も味も劣ります。古くなると組織がこわれるので、茎がすけてくるので避けましょう。
鮮度が落ちると葉がしおれて、みつば独自の香りも薄れます。