冷え性をやわらげたり、整腸作用のある野菜として人気の「にら」は漢方薬としても有名で、冬野菜の代表でもあります。
にらの特徴、栄養成分、カロリー、旬(美味しい時期)、産地、美味しいにらの選び方・見分け方について順に紹介します。
特徴
- 学名:Allium tuberosum Rottler
- 分類:ユリ科ネギ属(APG分類体系ではヒガンバナ科ネギ属)
- 原産地:東アジア
- 英語:Chinese chive
東アジア原産で、日本でも「古事記」や「万葉集」にも記載があり、漢方薬や薬草として古くから利用されてきました。
にらが全国的に広まっていったのは、第2次世界大戦終了後からになります。
分類はユリ科ネギ属。それに相応しいしっかりとした葉になっています。
栄養成分
栄養成分名称 | 100gあたりの栄養成分含有量 |
タンパク質 | 1.7g |
カリウム | 510mg |
カルシウム | 48mg |
鉄分 | 0.7mg |
マンガン | 0.39mg |
ビタミンA(β-カロテン) | 3,500μg |
ビタミンK | 180μg |
ビタミンB2 | 0.13mg |
ビタミンB6 | 0.16mg |
ビタミンC | 19mg |
葉酸 | 100μg |
食物繊維 | 2.7g |
β-カロテン、ビタミンB2、ビタミンC、カルシウム、、カリウムなどを豊富に含む栄養価の高い緑黄色野菜です。
にら特有の強い香りは、アリシン(硫化アリル)が関係しています。血行をよくして、胃腸働きを助け、風邪予防や風邪の回復にも効果的です。
さらにビタミンB1の吸収率をアップさせ、糖分の分解を促進するので新陳代謝が活発になります。ビタミンB群の豊富なレバーや豚肉との相性は抜群。
アリシンは特に根元の白い部分に多く含まれるので、切って捨てずに全部食べるようにしましょう。
- β-カロテン(ビタミンA)の含有量は野菜の中で7位
- カリウムの含有量は野菜の中で7位
カロリー
- 21kcal(100gあたり)
旬:美味しい時期
通年栽培されていますが、冬~春に出回るにらは葉肉がやわらかいのが特徴。夏物はややかためになっています。
特に1月~2月がおすすめ。出始めが特に美味しいです。
産地
- 高知県
- 栃木県
- 茨城県
関東では栃木県や茨城県。関西ではほとんどが高知県産です。
美味しいにらの選び方・見分け方
- 葉先までピンと張って、みずみずしいものを選ぶ
- 葉の色が濃い緑色で、鮮やかなものを選ぶ
- 肉厚で幅が広いものを選ぶ
- 葉が折れたものは、ビタミンCの損失が多いのでやめておこう
- においが強いほど新鮮
たくさんあるにらの中から良いにらを選ぶのは比較的簡単です。
葉を中心に見ます。葉先は生き生きしたもの、ピンと張っているものを選びましょう。
手に持ってみてダラッとしなるものは収穫期を重ねた株から採ったものになります。そのニラは固いのでやめておきましょう。
次に葉全体を見て、中から濃い緑色のものを探しましょう。明るくはっきりと目立つものを選ぶようにしてください。
茎や根本については特に見なくてもOKです。根元の部分は特に栄養があるので切り捨てないようにしてください。
葉が途中でおれたものはビタミンCがそこから損失している可能性が高いので買わないで置きましょう。
にらは他の野菜と比較して状態が悪いものをあまり見たことがありません。みずみずしいものを選べば確実です。