小松菜は年中スーパーで売っていますが、実は冬の野菜です。
栄養価の高い緑黄色野菜で比較的安く買えることから手に入りやすく食べやすい野菜です。
小松菜の特徴、栄養成分、カロリー、旬(美味しい時期)、産地、品種・種類、美味しい小松菜の選び方・見分け方について順に紹介します。
特徴・データ
- 学名:Brassica rapa var. perviridis
- 分類:アブラナ科アブラナ属
- 原産地:南ヨーロッパ→中国
- 英語:komatsuna
南ヨーロッパ地中海沿岸から中国を経て渡ってきた小松菜は、日本には江戸時代初期に小松川(東京都江戸川区)で栽培されたことから「小松菜」という名前になりました。またの名を「冬菜」とも呼ばれています。
※原産地は南ヨーロッパ説と中国説があり
名付け親は八代将軍徳川吉宗。そのまま現在でも東京都を中心に埼玉県、神奈川県などの関東圏で栽培されています。関東のお雑煮には欠かせません。
ビニールハウス栽培がさかんで1年中売られていますが、普通に栽培するとアブラナ科の野菜なので冬が旬になっています。
寒さに強く、霜になる頃に甘みが増して美味しくなる野菜です。
アクが少なく、下ゆでなども必要がないので、手軽に茹でたり焼いたりがしやすく、いつでもシャキシャキした食感で食べられます。
栄養成分
栄養成分名称 | 100gあたりの栄養成分含有量 |
ナトリウム | 15mg |
カリウム | 500mg |
カルシウム | 170mg |
リン | 45mg |
鉄分 | 2.8mg |
ビタミンA(β-カロテン) | 3,100μg |
ビタミンK | 210μg |
ビタミンB1 | 0.09mg |
ビタミンB2 | 0.13mg |
ビタミンC | 39mg |
ナイアシン | 1.0mg |
食物繊維 | 1.9g |
β-カロテン、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンE、カルシウム、鉄分、リン、食物繊維などを豊富に含んでいます。
特に鉄分やカルシウムがほうれん草以上。カルシウムは3倍以上入っていて牛乳並み。骨粗鬆症予防にも最適です。
ビタミンCは風邪予防、動脈硬化などの生活習慣病予防に効きます。
- β-カロテン(ビタミンA)の含有量は野菜の中で8位
- カリウムの含有量は野菜の中で9位
- カルシウムの含有量は野菜の中で4位
- 鉄分の含有量は野菜の中で2位
カロリー
- 14kcal(100gあたり)
低カロリーな野菜で、ダイエット効果があります。
旬:美味しい時期
冬の野菜なので美味しい時期は12月から2月ですが、ハウス栽培が多く年中スーパーで売っています。
野菜の中でも安くて買いやすいので、見つけたらその都度買いましょう。
産地
- 福岡県
- 和歌山県
- 埼玉県
- 東京都
- 神奈川県
関東では埼玉県産、東京県産、神奈川県産のものが多く、関西では福岡県産や和歌山県産が多いです。
東京生まれの野菜ということで、東京が生産量1位~2位となっています。
小松菜の品種・種類
一般的に呼ばれる小松菜以外に、品種改良された小松菜がが増えてきています。
例えば以下のような品種があります。
- ちぢみ小松菜
- 千宝菜(センポウサイ)
- みこま菜(ミコマナ)
それぞれのほうれん草についてまとめてみました。
ちぢみ小松菜
冬の寒さにさらし寒締め栽培された小松菜です。寒締めすることで旨みが濃くでるようになります。
見た目は普通の小松菜と同じですが、葉脈が白く目立っているのが特徴。その周りの葉全体がちぢれています。
味は普通の小松菜と同様に独特の苦みがありますが、後味に甘みがあるように感じました。
最近では品種改良によるぢぢみ品種が増えています。
千宝菜(センポウサイ)
千宝菜(せんぽうさい)は小松菜とキャベツを掛け合わせた品種です。正式名「千宝菜1号」でバイオテクノロジーで交配したバイオ栽培です。
キャベツの甘さと小松菜の柔らかさがあり、アクが少なく食べやすく、栄養価の高い野菜です。炒め料理に向いています。
みこま菜(ミコマナ)
みこま菜(ミコマナ)は小松菜とターサイを掛け合わせた品種です。
美味しい小松菜の選び方・見分け方
- 葉が緑色で濃く、葉先までピンと張ったものを選ぶ
- 葉がみずみずしく、葉肉が厚いものを選ぶ
- 株は太くしっかりしているもの、茎に張りとみずみずしさがあるものを選ぶ
- 茎の葉脈が発達していない方が柔らかい
葉も茎の部分も共通して言えるのは、みずみずしく張りがあるものです。
葉先は特にピンとしていると自ずと元気のある小松菜になります。
葉は特に緑色で、肉厚の葉を選びましょう。黄緑色の葉は旬をすぎた枯れかけの葉になるので選ばないようにしましょう。
葉が大きいと味が濃いものが多く、小ぶりのものは柔らかい小松菜であることが多いです。
株の一番下にある根の部分が残っていれば、短くて厚くピンとした茎を選びましょう。